日常も感想もイラストもなんでも綴る、まったりブログ
ツバサ本編が進まないならこちらを進めようではありませんか。
今日は学校休んじゃったからゆるーい感じ…(いやでも授業2つだけだし別に…)
このお話は15禁っぽいものですのでご注意ください。
*****
「くそ…あいつは家でどうしてんだ…」
ざしゅっ
「ぎゃーーー!!!」
こども育成計画-乳児期・後編-
「あああああどうしようどうしよう…」
手元にはお腹を空かせた赤ん坊が、耳の鼓膜を破るほどの大音量で泣き叫んでいた。
ミルクを作ろうにも材料が無い。買出しに行きたい所だが、このまま泣き止まない赤ん坊を放っておく訳にもいかない。
あと1人くらい残って欲しかった、と今更ながらに思うファイだった。
しかし居ないものは居ない、どうにかしてこの状況を脱しないと自分の耳が危険と察し、外に置いてある中から「でんでん太鼓」という物を持ってきて使ってみた。
「よしよしー良い子だから泣かないでー」
でんでん。
しかし結局はお腹が空いているのが理由なので泣き止む筈もなく、赤ん坊はおもちゃに無反応だった。
「ああ…もう誰か助けて……黒様…」
「おい!!!」
外から聞き覚えのある低音が聞こえた。この声は…
「黒様!!!」
「大丈夫か!?赤ん坊は…」
黒鋼が息を切らして部屋に入ってきた。走ってきたらしい。
しかし今日は仕事に出たはずだ。帰りは遅くても夜になる。
「あれー?お仕事はー?」
「…いや、その…何だ」
つまり、あまりにもファイのことが心配で仕事に集中できなかったのだ。その所為で注意力が散漫になってしまったので、敵味方関係なく斬りつけてしまう始末。見かねた同僚が黒鋼に早退を勧めたのだった。
「まあ、この赤ん坊は…俺の責任でもあるしな」
「…黒様…」
前日に愛の営みをしていたのだから当然であろう。
ファイは黒鋼の想いに込み上げてくるものを感じた。
「黒様…オレ、嬉しい…!」
ファイが黒鋼に腕を回し、柔らかく抱きしめた。
「…ファ」
「じゃあ早速だけど赤ちゃん見てて!オレ粉ミルクとか買ってくるから!!」
「は」
ファイはそう言うとさっさと準備を済ませ、出て行ってしまった。
困り果てた黒鋼は放心しつつ、とりあえず手元に転がっていたでんでん太鼓に手を伸ばした。
夜、赤ん坊も寝静まり穏やかな時間がやってきた。学校から帰ってきた小狼とサクラとモコナはファイと黒鋼に学校で聞いてきた事を話した。
「この世界は赤ちゃんが卵で生まれてくる訳ではないようです。なので詳しい事はさっぱり解りませんでした…」
「そっかー。ご苦労様ー」
「お役に立てなくてすみません…」
「いいよー気にしなくてー」
「ぷう!明日も聞きにまわるの!」
「そうだね、また放課後行こうね、小狼くん」
「はい、姫」
小狼と一緒に居る時間がつくれて嬉しいのか、サクラはどことなく嬉しそうであった。
で、そんな事だろうなと思っているファイと黒鋼はその事についてあまり触れない事にした。
「…おい」
「なにー?」
今日も2人は一緒に寝ます。建前上は赤ん坊の傍にいてあげるのは親として当然なので。
「…ちょ、黒ぽん…なにしてるの」
「折角お前がこんな近くに居るんだ。据え膳喰わぬはなんとやらだ」
「昨日もシタじゃない…!!」
「昨日は昨日、今日は今日だ」
あまりにも恐ろしい事を口にするので、ファイは思い切って逃げようかと思ったがあっさりと黒鋼に掴まった。
「逃げられるとでも思ってんのか」
「にゃーー!オレ身体が持たないよぉーーー!」
黒鋼はじたばたと暴れる身体を押さえつけ、服の中に手を滑り込ませた。
「んっ…」
ファイは顔を高潮させて黒鋼に振り返ろうとした。
「びゃーーーーー!!」
2人は驚いて顔から血の気が引いた。何事かと辺りを見回すと、赤ん坊が泣きじゃくっていたのだ。
「何でこんな夜中に…」
「赤ちゃんは泣きたい時に泣くんだってー…朝も夜も関係ないみたいだよー。エッグクラブに書いてあったんだー」
ファイは赤ん坊の方に寄って、そのまま抱き上げた。よしよし、となだめる姿はまるで本当の母親のようだった。(いや本物か?)
「…」
黒鋼は赤ん坊に邪魔された事とファイを取られた事を悔しく思った。
続く
*****
赤ちゃんの泣き声って喉がイカれそうですね。(だから何か)
今日は学校休んじゃったからゆるーい感じ…(いやでも授業2つだけだし別に…)
このお話は15禁っぽいものですのでご注意ください。
*****
「くそ…あいつは家でどうしてんだ…」
ざしゅっ
「ぎゃーーー!!!」
こども育成計画-乳児期・後編-
「あああああどうしようどうしよう…」
手元にはお腹を空かせた赤ん坊が、耳の鼓膜を破るほどの大音量で泣き叫んでいた。
ミルクを作ろうにも材料が無い。買出しに行きたい所だが、このまま泣き止まない赤ん坊を放っておく訳にもいかない。
あと1人くらい残って欲しかった、と今更ながらに思うファイだった。
しかし居ないものは居ない、どうにかしてこの状況を脱しないと自分の耳が危険と察し、外に置いてある中から「でんでん太鼓」という物を持ってきて使ってみた。
「よしよしー良い子だから泣かないでー」
でんでん。
しかし結局はお腹が空いているのが理由なので泣き止む筈もなく、赤ん坊はおもちゃに無反応だった。
「ああ…もう誰か助けて……黒様…」
「おい!!!」
外から聞き覚えのある低音が聞こえた。この声は…
「黒様!!!」
「大丈夫か!?赤ん坊は…」
黒鋼が息を切らして部屋に入ってきた。走ってきたらしい。
しかし今日は仕事に出たはずだ。帰りは遅くても夜になる。
「あれー?お仕事はー?」
「…いや、その…何だ」
つまり、あまりにもファイのことが心配で仕事に集中できなかったのだ。その所為で注意力が散漫になってしまったので、敵味方関係なく斬りつけてしまう始末。見かねた同僚が黒鋼に早退を勧めたのだった。
「まあ、この赤ん坊は…俺の責任でもあるしな」
「…黒様…」
前日に愛の営みをしていたのだから当然であろう。
ファイは黒鋼の想いに込み上げてくるものを感じた。
「黒様…オレ、嬉しい…!」
ファイが黒鋼に腕を回し、柔らかく抱きしめた。
「…ファ」
「じゃあ早速だけど赤ちゃん見てて!オレ粉ミルクとか買ってくるから!!」
「は」
ファイはそう言うとさっさと準備を済ませ、出て行ってしまった。
困り果てた黒鋼は放心しつつ、とりあえず手元に転がっていたでんでん太鼓に手を伸ばした。
夜、赤ん坊も寝静まり穏やかな時間がやってきた。学校から帰ってきた小狼とサクラとモコナはファイと黒鋼に学校で聞いてきた事を話した。
「この世界は赤ちゃんが卵で生まれてくる訳ではないようです。なので詳しい事はさっぱり解りませんでした…」
「そっかー。ご苦労様ー」
「お役に立てなくてすみません…」
「いいよー気にしなくてー」
「ぷう!明日も聞きにまわるの!」
「そうだね、また放課後行こうね、小狼くん」
「はい、姫」
小狼と一緒に居る時間がつくれて嬉しいのか、サクラはどことなく嬉しそうであった。
で、そんな事だろうなと思っているファイと黒鋼はその事についてあまり触れない事にした。
「…おい」
「なにー?」
今日も2人は一緒に寝ます。建前上は赤ん坊の傍にいてあげるのは親として当然なので。
「…ちょ、黒ぽん…なにしてるの」
「折角お前がこんな近くに居るんだ。据え膳喰わぬはなんとやらだ」
「昨日もシタじゃない…!!」
「昨日は昨日、今日は今日だ」
あまりにも恐ろしい事を口にするので、ファイは思い切って逃げようかと思ったがあっさりと黒鋼に掴まった。
「逃げられるとでも思ってんのか」
「にゃーー!オレ身体が持たないよぉーーー!」
黒鋼はじたばたと暴れる身体を押さえつけ、服の中に手を滑り込ませた。
「んっ…」
ファイは顔を高潮させて黒鋼に振り返ろうとした。
「びゃーーーーー!!」
2人は驚いて顔から血の気が引いた。何事かと辺りを見回すと、赤ん坊が泣きじゃくっていたのだ。
「何でこんな夜中に…」
「赤ちゃんは泣きたい時に泣くんだってー…朝も夜も関係ないみたいだよー。エッグクラブに書いてあったんだー」
ファイは赤ん坊の方に寄って、そのまま抱き上げた。よしよし、となだめる姿はまるで本当の母親のようだった。(いや本物か?)
「…」
黒鋼は赤ん坊に邪魔された事とファイを取られた事を悔しく思った。
続く
*****
赤ちゃんの泣き声って喉がイカれそうですね。(だから何か)
PR
この記事にコメントする